夏木綾子 ベストセレクション2010

夏木綾子 夏木綾子 ベストセレクション2010歌詞
1.博多雨

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

愛の絆の 結び目そっと
あなたほどいて 消えた人
待つことだけしか 知らなくて
つのる想いが 涙に変わる
ほろり…泣かせる
みれんしぐれか 博多雨

他の誰より 幸せそうに
影が寄り添う であい橋
思い出かさねた この街で
いつかはぐれて ひとりのお酒
ほろり…こぼれる
吐息まじりの 博多雨

傘を斜めに 路地裏づたい
ひとりしぐれて 帰ります
夜更けて淋しい こんな夜は
雨の向こうに あなたが滲む
ほろり…泣かせる
中洲那珂川 博多雨


2.おんな雨

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

離さないでと 縋(すが)った夜を
思い出させる 今夜の雨は
涙まじりの 驟(はし)り雨
なんでこの胸 濡らすのよ
はらはらと ほろほろと
ひとり泣きする おんな雨

冬も間近と 駆け行く雨は
別れ涙の しずくでしょうか
夢を重ねる 人もなく
肩を寄せ合う 人もない
はらはらと ほろほろと
しのび泣きする おんな雨

恋の儚さ 脆(もろ)さに泣ける
夢をも一度 見せてよあなた
風の音にも 振り返る
雨の音にも 泣ける夜
はらはらと ほろほろと
ひとり泣きする おんな雨


3.夢見草

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

やっと見つけた 小さな暮らし
何があっても 守りたい
春の日向に 咲く花よりも
そっと生きてる 草が好き
早く来い 早く来い 幸せ日和
そうよふたりは 幸せ夢見草

上り下りも 石ころ道も
つらくないのよ 一緒なら
繋ぐ手と手を 離さずあなた
越えて行きましょ ふたり坂
早く来い 早く来い 幸せ日和
そうよふたりは 幸せ夢見草

今日は雨でも 明日は晴れる
そうと信じて 歩きたい
雨に打たれて 根を張る草も
空を見上げて 晴れを待つ
早く来い 早く来い 幸せ日和
そうよふたりは 幸せ夢見草


4.最北かもめ

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

沖に向って 小石を投げりゃ
憎さ恋しさ 寄せくる波よ
遠い島影 消えゆく船を
追って行けない もどかしさ
帰ってよ 帰ってよ 最北かもめ

鉛色した さいはて港
海に沈める 添えない恋よ
別れ桟橋 冷たい雨が
雨がいつしか 雪になる
帰ってよ 帰ってよ 最北かもめ

泣いてみたって 帰らぬ恋を
思い出させる 波また波よ
春は名ばかり 私の胸は
冬を越せない 冬どまり
帰ってよ 帰ってよ 最北かもめ


5.春花しぐれ

作詞:瀬戸内かおる
作曲:浜田清人

春よ春よ ふたりの春よ来い
寒い北風 飛んで行け
街の片隅 寄り添って
ふたりあなたと 探します
何処にしあわせ かくれんぼ
肩に降れ降れ 春花しぐれ

いつかいつか ひだまり連れて来い
薄いひざしの この街に
明日のふたりを 気づかって
背なを後押す 春の風
そんな優しい 春が好き
肩に降れ降れ 春花しぐれ

夢が夢が ふたりにある限り
冬は必ず 春となる
こんなつましい 窓辺にも
春の足音 聞こえます
ついてゆきます 行かせてね
肩に降れ降れ 春花しぐれ


6.高山情話

作詞:山田三三十
作曲:泉夢人

萩の花咲く 山里に
こぼれ散りゆく 恋の花
咲いてひらいて 散ってゆく
愛を誓った あの宿も
今は思い出 寺町通り
吐息せつない 高山情話

未練ごころに 躓いて
ひとり佇む 赤い橋
あなた忘れの 旅なのに
何で心が 恋しがる
遠いあなたの 面影揺れる
揺れて儚い 高山情話

日昏れ小径の 飛騨の里
いつかはぐれて ひとり旅
愛の終りを 告げるよに
霙まじりの 雨が降る
泣かせないでよ 私の胸を
濡れて哀しい 高山情話


7.ゆうすげ

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

宵に密かに 想いを寄せて
誰のためだけ 咲くのでしょうか
今宵ひと夜に 命火を
萌やす花…
ゆうすげは ゆうすげは
朝に散りゆく なみだ花

風の音にも 身を震わせて
朝が来ないで 欲しいと願う
愛を重ねた この恋を
散らす花…
ゆうすげは ゆうすげは
明日に咲けない なみだ花

同じ夢みて 暮してみたい
それもはかない おんなの夢よ
なぜにそうまで 散り急ぐ
恋の花…
ゆうすげは ゆうすげは
朝に消えゆく なみだ花


8.ひとり日本海

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

泣き濡れて ひとり桟橋
あなた私が 見えますか
凍てつく風に 羽根震わせて
朝を待てずに 鳴くかもめ
あゝあなた…あなた
寒いこの胸 抱きに来て
ヒュルル ヒュルル ヒュルルルルルル
おんなひとりの 日本海

悲しみの 色に染まって
北の岬は 冬篭(ごも)り
浪打ち際に 咲く水仙は
まるで私の ようですね
あゝ愛が…愛が
風にまかれて 散り急ぐ
ヒュルル ヒュルル ヒュルルルルルル
あなた恋しい 日本海

あの人と そうよふたりで
いつか旅する はずでした
はぐれてひとり 訪ねた港町(まち)は
哭けとばかりに 風が吹く
あゝ明日は…明日は
私どの港町(まち) 辿り着く
ヒュルル ヒュルル ヒュルルルルルル
おんなひとりの 日本海


9.雪しぐれ

作詞:瀬戸内かおる
作曲:浜田清人

こころ細げに 雷鳥啼いて
朝を待てずに 深山へ帰る
ふたり旅した おもいで宿は
あゝ雨の中…
ひとり寒々 目覚めれば
外は涙の 雪しぐれ

秋も深まり 色褪せながら
冬を迎える 山あいの宿
傘を差し掛け 寄り添いながら
あゝ飛騨川に…
あの日浮かべた 夢いくつ
外はみれんの 雪しぐれ

恋の悲しみ 逃れる旅は
明日も続いて 行くのでしょうか
昨夜続きの 冷たい雨が
あゝ音もなく…
女ごころに 降りしきる
外は涙の 雪しぐれ


10.愛ふたりづれ

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

肩にかくれて 涕(な)いたらいいと
そっと私を 抱いた人
つらい昨日は ふりむかないわ
やっとあなたに 逢えました
こんな私で いいですか
夢のつづきじゃ ないですね
愛はひとすじ あなたと生きる

俺のあとから はぐれぬように
ついておいでと 涕(な)かす人
涕(な)いたおんなの 悲しい過去に
灯すやさしい 恋灯り
あなた私の 道標
ついて行きます どこまでも
愛はひとすじ あなたと生きる

俺とこれから この先ずっと
ふたり死ぬまで いっしょだよ
そんな言葉に 涙がほろり
嬉し涙を 知りました
つらい涙は 今日かぎり
捨ててあなたと ふたりづれ
愛はひとすじ あなたと生きる


11.涙ひとすじ

作詞:田村和男
作曲:岸本健介

傘のしずくを 振り切るように
みれん捨てたい 駅裏酒場
雨が想い出 連れてくる
泣かせないでね もうこれ以上
憎さ一分で 恋しさ九分
涙ひとすじ おんなの未練

夢の止まり木 いつでもわたし
探しつづけて いたのねきっと
言って心を なぐさめる
泣かせないでね もうこれ以上
風の噂に 今夜も泣いて
涙ひとすじ おんなの未練

店に流れる 流行歌(はやり)の有線(うた)は
振られ上手な 恋歌ばかり
そうよ私も 振られ癖
泣かせないでね もうこれ以上
あなたやさしい 想い出ばかり
涙ひとすじ おんなの未練


12.大阪夢情

作詞:岸本健介
作曲:岸本健介

雨にけむった 道頓堀は
赤い灯青い灯 映す女の涙川
あほや… あほやね
女のみれん
待って 待って
待って甲斐ない人やのに
雨よ泣かすな 大阪夢情

お初天神 相合傘で
寄り添いあんたと
引いたおみくじ枝で泣く
あほや… あほやね
女のみれん
泣いて 泣いて
泣いてすがれる胸もない
消えてはかない 大阪夢情

空を見上げりゃ 通天閣が
泣いたらアカンと
うちの心に灯をともす
あほや… あほやね
女のみれん
夢で 夢で
夢でいいからもう一度
あんた逢いたい 大阪夢情


13.浪花ごよみ

作詞:岸元健介
作曲:岸元健介

間口五尺で 腰掛け五つ
こんな店でも 夢の城
ないないづくしで 始めたお店
見せちゃいけない この娘(こ)にだけは
苦労…涙と その理由は
胸に隠して 胸にたたんで 浪花で生きる

わずか一才乳飲み子を
抱いて夜汽車に飛び乗った
あてもないまま浪花の地
声をかけられ情けに触れて
ここで…も一度生きると決めた
母と娘の物語

(台詞)
「ちょっと!あんた!そう、あんたやがな…
この寒空に、乳飲み子抱えてどないしたんや?
もし行くとこないんやったら
ちょうど、わいの店が一軒、空いてるさかいやってみいへんか?」
そう声を掛けて下さったお人がいて、
その人のお世話になって出せた店
ほんま…あの人のご恩は一生忘れへん

見よう見真似の 小料理だけど
あとは笑顔の かくし味
ひとりふたりと 馴染みも増えて
人の情けに しみじみ泣ける
嬉し涙も 知りました
やっと見つけた やっと灯した しあわせ灯り

(台詞)
暮し向きもようなって、お母ちゃんの人生も、
これからやという時に、
ほんまあっけのう逝ってしもた
働いて、働いて、
働きづめの人生、苦労しか知らん人やったなぁ
お母ちゃん、うち、
お母ちゃんの分まできっと幸せになるからね

母の形見の 綸子(りんず)の着物
袖を通せば 泣けてくる
泣いたらあかんと 浪花の空で
叱るあなたの こころを継いで
泣きはしません 今日限り
夢をひろって 夢を紡いで 浪花で生きる


14.あじさい雨情

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

紫色に 染めながら
何度も色を 変えて行く
こんな小さな 花びらだって
雨の重さに 耐えて咲く
あじさいは あじさいは
まるでおまえの ようだねと
微笑(わらう)あなたが そばにいる

ひと雨ごとに 色をつけ
ひと雨ごとに 散って行く
そんな儚い 運命(さだめ)でいても
そうよけなげに 咲いている
あじさいは あじさいは
あなた好きだと 言った花
散らしたくない わたしです

どしゃ降り雨も 長雨も
ふたりでいれば つらくない
心ひとつに あなたの胸で
そっと今夜も 雨宿り
あじさいは あじさいは
明日に希望(のぞみ)を くれる花
夢を咲かせて くれる花


15.こころの海峡

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

声を殺して 哭く海鳥よ
おまえもひとり 私もひとり
拗ねてはぐれた わけじゃない
夜の暗さが 恐かった
あなた恋しい 港宿
灯りを下さい おんなの夢を
こころの海峡

浅い眠りに 寝返り打てば
海鳴りさえも 泣くなと叱る
涙添い寝の ひとり宿
窓を開ければ 日本海
揺れる波間の 島灯り
優しさ下さい あの日のように
こころの海峡

凍えそうです 私の胸は
吹雪の中を 流離う小舟
未練飛沫が 渦を巻く
添えぬ運命の 海峡を
渡りきれない 渡れない
教えて下さい 明日の行方
こころの海峡


16.雨の屋台酒


17.最終北列車

夏木綾子・坂本ひろし
作詞:岸本健介
作曲:岸本健介

(女) あてもないまま あなたとふたり
(女) 寒い夜汽車に 飛び乗った
(男) 闇を駆け行く 夜汽車の汽笛(ふえ)は
(男) まるでおまえが 泣いてるようだ
(男女) どこへ流れる… あゝ
(女) 恋の
(男) 道行き
(男女) 最終北列車

(女) 明日の行方は 運命のままに
(女) あなたいるから つらくない
(男) 軋む車輪が こころを揺する
(男) 俺とお前の 旅路は遥か
(男女) 今日も流れる… あゝ
(女) 恋の
(男) 道行き
(男女) 最終北列車

(女) 夢がはじけた 似た者どうし
(女) 怖いものなど 何もない
(男) 過去を忘れて 眠ればいいさ
(男) 旅の終りの 夜明けも近い
(男女) 明日へ流れる… あゝ
(女) 恋の
(男) 道行き
(男女) 最終北列車


18.海鳴り情歌


19.綾子ONDO ~夢を着飾る蝶になれ


20.そうだ人生待ったなし


21.恋夜酒

作詞:田村和男
作曲:岸本健介

せめて一夜の夢でもいいの
酔ってあなたに 甘えたい 甘えたい
つくしてもああ つくしても
つくし足りないわ
恋は瑠璃いろ 心は涙いろ
わたしひとりよ ねえ あなた 恋夜酒

心づくしの 手料理ならべ
待てばせつない 雨の音 雨の音
あの人は ああ あの人は
どこで雨やどり
恋は瑠璃いろ 心は涙いろ
ついでつがれる人もない 恋夜酒

肌の寒さは あなたのせいよ
すがるお酒の ほろにがさ ほろにがさ
酔えないわ ああ 酔えないわ
ひとりまよい酒
恋は瑠璃いろ 心は涙いろ
抱いて下さいもう一度 恋夜酒


22.大阪チャチャチャ


23.霧情…高松港


24.忘れへん

作詞:瀬戸内かおる
作曲:岸本健介

あんたのことは 忘れんからね
何処で生きても 忘れへん
うちもいろいろ 理由ありやから
ついて行かれん 行かれへん
旅立ちの 身支度だけは
うちのこの手で してあげる
うしろなんか 振り向かず
歩き続けて 欲しいから
淋しいけど つらいけど
あんた東京へ 行けばいい

あんたの声が あんたの歌が
深夜ラジオに 流れたら
うちは泣かへん おんなやけど
やっぱうちかて 泣くやろね

やさしさが 胸にあふれ来る
そんなあんたの ラブソング
夢が叶う その日まで
唄い続けて 欲しいから
淋しいけど つらいけど
あんた東京へ 行けばいい

やさしさが 胸にあふれ来る
そんなあんたの ラブソング
夢が叶う その日まで
唄い続けて 欲しいから
淋しいけど つらいけど
あんた東京へ 行けばいい

淋しいけど つらいけど
あんた東京へ 行けばいい


25.浪花の母

作詞:泉俊輔・岸本健介
作曲:岸本健介

女房子供を 泣かせるような
そんな亭主は いらんとゆうて
辛い涙を 笑顔に隠し
屋台ひきひき 帰り道
通天閣見上げて 言わはった
浪花の母ごころ

(セリフ)お母ちゃんの口ぐせやった。
「男やったら通天閣みたいに、ドーンとかまえて
天下取る気できばらなあかん
そやけど女は違うで・・・好きな人に可愛いがってもろて、
一生添いとげる、これが一番幸せなんや・・
お母ちゃんのまねせんといてな。」

私のこの手で お母ちゃんだけは
何が何でも守ってみせる
やっと苦労が 花咲きかけて
母娘暖簾を 出せました
道頓堀あたりに ゆれている
浪花の夢あかり

(セリフ)元気だけが取り柄やゆうてた、お母ちゃんが
ほんま あっけのう逝ってしまはった。
苦しい息の中「あんなお父ちゃんやったけど、
お父ちゃんにはお父ちゃんなりの夢があったんや。
それをわかってあげへんかったお母ちゃんも悪かったんや
あんたに淋しい思いさしたなぁ・・・許してな。」
そうゆうてこぼさはったお母ちゃんの涙は忘れへん。

情に泣いても 貧乏に泣くな
母の教えが こころの支え
今日は泣いても 泣いてもええか
両手合わせる ご命日
お母ちゃん見ててや 私のこと
浪花で生きてゆく


26.夢…歌の道

作詞:山田三三十
作曲:泉夢人

いちど限りの 人生だから
決めたこの道 ひとすじに
やる気本気で 愚痴るな泣くな
明日を見据えて ひるまず一歩
これが私の 夢…歌の道

他人(ひと)にゃ見せない 心の中(うち)は
意地を貫きゃ 強くなる
熱い心は 真実一路
滾(たぎ)る思いを しっかと抱いて
歩き続ける 夢…歌の道

雨にしおれる 路傍の花も
きらり陽が射しゃ 凛と咲く
根気負けん気 弱音を吐くな
女ひといろ 花咲かすまで
道はひとすじ 夢…歌の道